「受講料30万円ならいくら戻るか」を先に知りたいところですが、請求額をそのまま率に掛けると計算を誤ります。
教育訓練給付金は、本人が支払った対象経費に制度ごとの給付率を掛け、上限額と最低支給額を適用して決まります。
一般は20%で上限10万円、特定一般は40%で上限20万円、専門実践は50%を基本に年間上限40万円です。
受講料と給付後の自己負担を比べるなら、教育訓練給付金の対象講座・スクール比較で料金表を見比べられます。
| 制度区分 | 基本の計算 | 上限 | 最低支給の注意 |
|---|---|---|---|
| 一般教育訓練 | 対象経費×20% | 10万円 | 20%相当額が4,000円を超えない場合は支給なし |
| 特定一般教育訓練 | 対象経費×40% | 20万円 | 4,000円以下は支給なし。条件達成で50%まで追加 |
| 専門実践教育訓練 | 対象経費×50% | 年間40万円 | 受講中の6か月ごとに申請。追加条件で70%、80%まで |
給付額を計算する対象経費
教育訓練経費は、本人が指定教育訓練実施者へ支払った入学料や受講料などを基に判定されます。
パソコン、交通費、検定料、任意教材、クレジット手数料、未納額などは、一般教育訓練の給付計算には入りません。
対象費用の範囲は、厚生労働省の教育訓練経費Q&Aで確認できます。
割引や自治体の補助を使った場合は、自分が実際に負担した金額まで減額して計算します。
スクールに「給付対象額」と「支払総額」を分けた見積書を作成してもらうと、後で自己負担を読み違えにくくなります。
制度ごとの計算例
| 対象経費 | 一般20% | 特定一般40% | 専門実践50% |
|---|---|---|---|
| 15万円 | 3万円 | 6万円 | 7万5,000円 |
| 30万円 | 6万円 | 12万円 | 15万円 |
| 60万円 | 10万円 | 20万円 | 30万円 |
| 100万円 | 10万円 | 20万円 | 40万円 |
たとえば対象経費30万円の一般教育訓練なら、計算上の給付は6万円で、自己負担は24万円です。
教育訓練講座検索システムで指定区分と上限を照合しなければなりません。
対象経費60万円の一般教育訓練は12万円ではなく、上限10万円が適用されます。
特定一般の50%追加が認められる場合、30万円の対象経費なら合計15万円が目安ですが、資格取得や就職などの条件を満たして申請した場合に限ります。
上限額と追加給付を適用する
専門実践教育訓練は、基本50%で年間上限40万円です。
資格取得などと修了後1年以内の雇用で70%、その条件を満たしたうえで受講開始前より賃金が5%以上上昇すると80%まで追加されます。
区分ごとの上限と追加条件は、ハローワークの教育訓練給付金案内で確認してください。
特定一般教育訓練は、基本40%の支給後、資格取得などと就職の条件を満たしたときに50%相当額との差額を申請します。
「最大」という表示は条件を満たした場合の上限であり、受講料を払えば必ず上限まで戻る意味ではありません。
自己負担額を先に計算する
自己負担額は、対象経費から見込み給付額を引いて求めます。
ただし、受講時には対象外費用も支払うため、家計から出る総額と制度上の自己負担は分けて考えます。
| 受講費用の内訳 | 金額 | 給付計算への扱い |
|---|---|---|
| 入学料・受講料 | 30万円 | 対象経費の候補 |
| 必須教材 | 2万円 | 講座の証明書で個別確認 |
| パソコン | 10万円 | 一般教育訓練では対象外 |
| 交通費 | 1万円 | 対象外 |
| 支払総額 | 43万円 | 43万円全体に率を掛けない |
割引やスクール独自の返金がある場合は、返金後の本人負担額で見直します。
給付の対象経費を証明する領収書は、厚生労働省の受講者向けQ&Aが示す指定教育訓練実施者発行のものを保存してください。
受講前に行う試算の手順
- 講座の指定区分と受講開始日を確認する。
- 見積書を対象経費、対象外費用、割引に分ける。
- 対象経費に給付率を掛ける。
- 上限額と4,000円の最低条件を適用する。
- 追加給付の資格、就職、賃金条件を別の行で計算する。
- 受講中の支払総額と、給付後の実質負担を比較する。
受給要件や講座の指定に不安があるときは、厚生労働省の支給申請手続案内を見ながら、支払前にハローワークへ照会します。
教育訓練給付金の金額計算に関するよくある質問
受講料が100万円なら20万円戻りますか?
一般教育訓練の給付率は20%ですが、上限は10万円です。ハローワークの制度別上限案内で確認できます。
対象経費が100万円でも、一般教育訓練で計算できる給付額は10万円までになります。
特定一般や専門実践は上限と追加条件が異なるため、講座の指定区分を先に確認してください。
給付金は受講料を払った日に受け取れますか?
一般教育訓練と特定一般教育訓練の基本給付は、原則として講座を修了して申請した後に支給されます。厚生労働省の申請時期Q&Aで区分を確認します。
専門実践教育訓練は受講中の6か月ごとに申請する仕組みがありますが、受講開始前の手続きや修了要件は別にあります。
受講料を先に立て替えられるかを、申込前に家計へ組み込んでください。
スクールの「最大80%」は全員が受け取れますか?
専門実践教育訓練の80%は、資格取得など、修了後1年以内の雇用、賃金が5%以上上昇する条件をすべて満たした場合の上限です。ハローワークの追加給付案内で条件を確認します。
基本50%の支給を受けた人が自動的に80%になるわけではありません。
条件達成の証明書と申請期限も含めて、スクールとハローワークに確認してください。
計算結果を講座選びに使う
教育訓練給付金の金額は、広告の給付率ではなく、対象経費と上限を適用した後の自己負担で比較します。
- 一般教育訓練は20%、上限10万円、4,000円以下は対象外です。
- 特定一般教育訓練は40%が基本で、条件を満たすと50%まで差額が追加されます。
- 専門実践教育訓練は50%を基本に、年間上限と追加給付を分けて試算します。
- 教材、機器、交通費、割引、未納額を総額から分離します。
次は教育訓練給付金の対象費用で見積書の内訳を確認し、制度全体の条件は教育訓練給付金とは何かで見直してください。




