「教材費やパソコン代も受講に必要だから、給付の計算に入るはず」と考えたくなります。
しかし、教育訓練給付金の対象経費は請求書の総額ではなく、指定教育訓練実施者が証明する費目で決まります。
一般教育訓練では入学料と受講料が中心で、検定料、任意教材、交通費、パソコン代、クレジット手数料、未納額などは対象外で、給付の計算には入りません。
専門実践でも、教科書代や機器代を一括で足し込まず、講座の証明書に記載された教育訓練経費を確認します。
受講料、教材、スクールの対象コースをまとめて比較するなら、教育訓練給付金の対象講座・スクール比較で内訳を確認できます。
| 費用項目 | 原則の扱い | 支払前の確認ポイント |
|---|---|---|
| 入学料 | 対象候補 | 今回の講座で実際に支払うか確認する |
| 受講料 | 対象候補 | 指定期間内の対象講座に対応するか確認する |
| 必須教材 | 講座の証明書で個別確認 | 教育訓練経費に含むか施設へ確認する |
| 任意教材・補講 | 原則対象外 | 必須か任意かを分ける |
| 教科書代・検定料 | 一律ではない | 講座区分と証明書で判断する |
| パソコン・交通費 | 原則対象外 | 受講料と別に予算を置く |
教育訓練経費の基本的な考え方
厚生労働省は、一般教育訓練の教育訓練経費を、本人が教育訓練実施者へ支払った入学料と受講料などの合計と説明しています。
最大1年分の受講料を対象とし、受験料、必ずしも必要でない補助教材、補講、行事参加費、交通費、器材費、クレジット会社への手数料、申請時点の未納額は含まれません。
具体的な範囲は、厚生労働省の一般教育訓練給付金Q&Aで確認できます。
同じ教材でも、講座の受講料に含まれているのか、別売りの任意教材なのかで扱いが変わる場合があります。
請求書の項目名が曖昧なときは、スクールに教育訓練経費等確認書の記載内容を確認してください。
入学金と受講料は対象になりやすい
入学料や受講料は、指定教育訓練実施者へ本人が支払い、指定講座に対応していることが前提です。
過去に支払った入学料が今回の講座で免除されている場合、その免除額を今回の教育訓練経費に含めることはできません。
公的な割引を使ったときも、割引後の本人負担額で計算します。
| ケース | 給付計算の考え方 |
|---|---|
| 入学料5万円と受講料25万円を本人が支払う | 30万円が対象候補。指定講座と証明書を確認する |
| 入学料がスクールのキャンペーンで無料 | 無料分を教育訓練経費に足せない |
| 自治体の補助で受講料が5万円割引 | 割引後の本人負担額を基にする |
| 会社が立替え、本人が申請前に返済していない | 本人負担の証明が不足する可能性がある |
割引や会社の立替払いの扱いは、厚生労働省Q&Aの割引・立替払いの説明に詳細があります。
教材費と教科書代は講座ごとに確認する
教科書代という名前だけで、対象か対象外かを決めることはできません。
受講に必須で、指定教育訓練実施者が教育訓練経費として証明する場合は対象に含まれる可能性がありますが、任意の参考書や試験対策教材は対象外になりやすい項目です。
専門実践教育訓練も、スクールの説明ではなく、受給申請時の証明書に記載された対象経費を基準にします。
受講前に、次の3点を文書で残さなければなりません。
- 教材は受講料に含まれるか、別料金か。
- 教材が必須か、購入を任意に選べるか。
- 給付申請時の教育訓練経費等確認書に載るか。
制度の申請窓口と書類は、厚生労働省の支給申請手続ページでも確認できます。
対象外になりやすい費用を別予算にする
パソコン、タブレット、ソフトウェア、交通費、宿泊費、検定試験の受験料、補講費、交流イベントの費用は、教育訓練給付金の対象経費に含めない前提で予算を組みます。
対象になるか不明な費用を含めて給付額を試算すると、支給後の自己負担が予定より増える可能性があります。
| 支払総額の例 | 金額 | 予算上の扱い |
|---|---|---|
| 入学料・受講料 | 30万円 | 給付対象候補 |
| 必須教材 | 2万円 | 証明書で確認 |
| パソコン | 10万円 | 対象外として別計上 |
| 交通費 | 1万円 | 対象外として別計上 |
| 家計から出る総額 | 43万円 | 給付率を43万円全体に掛けない |
講座の料金表だけで判断せず、領収書の発行者が指定教育訓練実施者かも確認してください。
ハローワークの教育訓練給付金案内には、受講料の支払いと申請の基本が掲載されています。
支払前に残す確認書類
- 指定講座の検索結果と指定期間。
- 入学料、受講料、教材、機器を分けた見積書。
- 教材が必須か任意かを記したスクールの案内。
- 支払方法と割引後の金額が分かる請求書。
- 指定教育訓練実施者が発行する領収書の見本。
- 修了後に発行される修了証明書と教育訓練経費等確認書の項目。
不明な費用を事前に確定させたい場合は、教育訓練講座検索システムで指定区分を確認し、厚生労働省の受講者向けQ&Aを読んでからハローワークへ相談します。教育訓練講座検索システムで検索結果も保存しておきます。
教育訓練給付金の対象費用に関するよくある質問
教科書代は専門実践教育訓練給付金の対象ですか?
教科書代という名称だけでは判定できません。厚生労働省の教材費Q&Aで確認できます。厚生労働省の教育訓練経費Q&Aで証明書上の扱いを確認します。
講座に必須で、指定教育訓練実施者が教育訓練経費として証明するかを確認する必要があります。
任意の参考書や試験対策教材は対象外になることがあるため、教材一覧と教育訓練経費等確認書を照合してください。
パソコンを買わないと受講できない講座なら対象ですか?
一般教育訓練のQ&Aでは、受講のためのパソコンなどの器材費は教育訓練経費に含まれません。厚生労働省の対象外費用一覧で確認できます。
講座がオンラインでパソコンを必要としても、端末代を受講料に合算して申請できるとは限りません。
端末代は別予算として自己負担額を計算してください。
会社が受講料を払った場合も本人の経費になりますか?
会社の立替払いは、本人が直接申し込み、会社が本人の使者として支払い、申請前に本人が返済するなどの条件を満たす場合に限り、教育訓練経費として認められる可能性があります。
立替払いの条件は、厚生労働省の立替払いQ&Aで確認できます。
会社の福利厚生費として会社が負担しただけでは、本人が支払った経費を証明できません。
支払方法を契約書と領収書で確認し、事前にハローワークへ相談してください。
給付額より先に費用の境界を確定する
対象経費の境界が決まらないまま給付率を掛けると、受講後に給付額が減る可能性があります。
- 入学料と受講料は、指定講座に対応し本人が支払ったものかを確認します。
- 教科書代や必須教材は、講座の証明書に載るかを確認します。
- パソコン、交通費、検定料、任意教材、補講は別予算にします。
- 割引や会社負担がある場合は、本人の実負担額と返済状況を記録します。
次は教育訓練給付金はいくら戻るかで、確定した対象経費から自己負担を計算してください。




