教育訓練給付制度でITパスポート取得!補助金や無料講座も徹底解説

教育訓練給付制度でITパスポート取得!補助金や無料講座も徹底解説

「今の仕事にITスキルが必要になってきたから、まずはITパスポートを取りたい。でも、スクールの受講料って意外と高いし、もし試験に落ちたらお金が無駄になるんじゃないか……」
そんなふうに悩んで、一歩を踏み出せずにいませんか?

スキルアップのために資格を取得したいと考える個人の方にとって、数万円単位の受講料や受験料の負担は、決して小さくありませんよね。生活費や将来への貯金も考えると、少しでも出費は抑えたいところ。ここ、すごく気になりますよね。

実は、国が用意している「教育訓練給付制度」を賢く活用すれば、ITパスポートに関する講座を定価の2割引、あるいはそれ以上にお得に受講できる可能性が高いんですよ。

さらに、これだけではありません。もしあなたのお住まいの地域が東京都や大阪などの場合、自治体独自の強力な補助金制度によって、なんと「実質無料」で学べるチャンスや、国からの給付に上乗せして手厚い支援を受けられるケースもあるのです。

「手続きが難しそう」「自分は対象なのかな?」と申し込みの方法や対象となる条件は複雑に見えますが、事前にしっかりと確認しておけば、決して難しいことはありません。この記事では、あなたのキャリアアップを経済面から強力にバックアップする制度の仕組みを、徹底的にわかりやすく解説します。

この記事のポイント
  • ITパスポート取得で利用できる国の給付制度の仕組みと、具体的な給付率や計算方法
  • 東京都の「無料受講」や大阪府の「上乗せ給付」など、自治体独自の強力な補助金制度
  • ITパスポートを飛ばして基本情報技術者など上位資格を目指す場合の、制度的なメリット
  • 申請手続きの期限や、「4,000円の壁」など失敗しないための重要ポイント
目次

教育訓練給付制度を利用したITパスポート取得の基礎

まずは、資格取得支援の王道とも言える国の制度、「教育訓練給付制度」の全体像と仕組みについて、しっかりと押さえておきましょう。この制度は、働く皆さんが主体的に能力開発やキャリア形成を行う場合に、その費用の一部を国(雇用保険)が助成してくれる、非常にありがたい仕組みです。

ITパスポートもこの制度の対象になっていることが多いのですが、実はいくつかの区分があり、選び方ひとつで戻ってくる金額が変わったり、そもそも対象外になってしまったりすることもあるんですよ。

ここでは、制度の基本から落とし穴まで、詳しく見ていきましょう。

教育訓練給付制度対象のIT資格と給付率

教育訓練給付制度と一口に言っても、実はその訓練のレベルや専門性、そして目指すキャリアの方向性によって、大きく3つの区分に厳密に分かれています。「自分が受けたい講座がどの区分なのか」を知ることは、お得に資格を取るための第一歩であり、受給戦略の基本です。

区分給付率(最大)上限額主な対象資格・講座
一般教育訓練給付金20%10万円ITパスポート、簿記、TOEIC、英会話など
特定一般教育訓練給付金40%20万円基本情報技術者、税理士、大型自動車免許など
専門実践教育訓練給付金最大70%年間40万円〜
(最大168万円)
AI、データサイエンス、看護師、MBAなど

ITパスポート試験対策講座の大多数は、表の一番上にある「一般教育訓練給付金」の対象講座として指定されています。これは、受講修了後にハローワークへ申請することで、あなたが支払った入学金や受講料の20%が銀行口座に振り込まれる仕組みです。

「20%戻ってくるなら、安い通信講座でもとりあえず申請しておこう」と思ったあなた、ちょっと待ってください。ここで最も注意しなければならないのが、制度上の「4,000円の壁(支給下限額)」というルールです。

【超重要】4,000円の壁に注意!

法律により、計算された給付金の額が「4,000円」を超えない場合は、支給されないと定められています。
つまり、以下の計算式を満たす必要があります。

受講料 × 20% ≧ 4,000円

これを逆算すると、受講料が20,000円以上の講座でないと、制度を利用しても1円も戻ってこないということになります。

具体的なシミュレーション

  • 受講料 19,800円の講座の場合
    19,800円 × 20% = 3,960円
    → 4,000円未満なので、支給額は0円です。
  • 受講料 25,000円の講座の場合
    25,000円 × 20% = 5,000円
    → 4,000円以上なので、5,000円が支給されます。

最近はオンライン完結型で1万円台や数千円という非常に安価なITパスポート講座も増えていますが、これらは基本的に「給付金の対象外」となるケースがほとんどです。

給付金を受け取ることを前提に講座選びをするなら、添削指導や質問対応など、ある程度のサポート体制が整った「受講料2万円以上」の指定講座を選ぶことが、経済合理性の観点からも重要なポイントになりますね。

詳細な制度の概要や最新の指定講座については、以下の公式サイトでも確認できます。

(出典:厚生労働省『教育訓練給付制度』)

個人のITパスポート補助金活用と受給要件

「講座にお金がかかるのはわかったけれど、そもそも自分はこの制度を使えるのかな?」「正社員じゃないとダメなんじゃない?」と不安に思う方も多いかもしれません。実はこの制度、正社員だけでなく、パート・アルバイトや派遣社員の方であっても、条件さえ満たしていれば広く利用できる可能性があるんです。

個人のITパスポート補助金活用において、受給資格があるかどうかを分ける最大の鍵は、ずばり雇用保険の加入期間です。あなたがこれまでに働いてきた期間を振り返ってみてください。

受給資格要件のチェックリスト

  • 初めてこの制度を利用する場合
    受講開始日(講座に申し込んでスタートする日)の時点で、雇用保険の加入期間が通算して1年以上あればOKです。
  • 過去に制度を利用したことがある場合(2回目以降)
    前回の受講開始日から、今回の受講開始日までに、雇用保険の加入期間が通算して3年以上経過している必要があります。

「今は仕事を辞めて求職中なんだけど……」という方も諦めないでください。現在離職中の方でも、会社を辞めて(雇用保険の資格を喪失して)から受講開始日までが「1年以内」であれば、申請できるケースがほとんどですよ。また、妊娠、出産、育児、病気などのやむを得ない理由で受講を開始できなかった期間がある場合は、ハローワークに申し出ることで、この適用対象期間を最大20年まで延長できる措置もあります。

さらに、「以前の会社で2年働いて、少し空白期間があって今の会社で半年働いている」といった場合、過去の期間を通算できるかどうかも気になりますよね。原則として、離職してから次の就職までの空白期間(未被保険者期間)が1年以内であれば、前職の期間も合算してカウントすることができます。

もし、「自分の正確な加入期間がわからない」「転職が多くて計算が複雑だ」という場合は、自己判断せずに管轄のハローワークへ行き、「支給要件照会」を行うことを強くおすすめします。身分証明書を持っていけば、「教育訓練給付金支給要件回答書」を発行してもらうことができ、あなたがどの制度を使えるのか、公的に証明してもらえるので安心です。

ここが安心ポイント!
この給付金の支給要件は、あくまで「指定された講座を最後まで修了すること」です。つまり、もしITパスポートの本試験に残念ながら不合格になってしまっても、講座の添削課題を提出し、修了試験などの基準をクリアしていれば、給付金自体は受け取ることができるんです。これは、学習費用のリスクヘッジとして非常に心強いですよね。

教育訓練給付制度での基本情報技術者の優位性

もしあなたが、「単にITの基礎知識を身につけるだけでなく、将来的にはITエンジニアとしてバリバリ働きたい」「転職活動でのアピール材料として強力な武器が欲しい」と考えているのであれば、ITパスポートから少し目線を変えてみるのも一つの戦略です。実は、ITパスポートの一つ上のレベルに位置する国家資格「基本情報技術者(FE)」を目指す場合、教育訓練給付制度の給付率が劇的にアップするからです。

基本情報技術者試験の対策講座の多くは、一般的な習い事レベルを超えた「速やかな再就職や早期のキャリア形成に役立つ講座」として、「特定一般教育訓練給付金」の対象に指定されています。この区分になると、給付率はITパスポート(一般教育訓練)の2倍、なんと40%に跳ね上がります。

具体的な受給額のシミュレーション比較

比較項目ITパスポート講座
(一般教育訓練)
基本情報技術者講座
(特定一般教育訓練)
受講料(例)40,000円200,000円
給付率20%40%
戻ってくる金額8,000円80,000円
実質負担額32,000円120,000円

確かに実質負担額自体は基本情報技術者の方が高くなりますが、「戻ってくる金額」のインパクトは桁違いです。さらに、特定一般教育訓練に指定される講座は、資格の合格率や就職実績などで国の厳しい基準をクリアしているため、講座自体のクオリティも担保されていると言えます。

IT業界への転職において、ITパスポートは「最低限のリテラシーがある」証明にはなりますが、即戦力としての評価には繋がりづらい側面があります。一方で、基本情報技術者は「ITエンジニアの登竜門」として広く認知されており、評価は格段に高まります。「本気でエンジニアを目指すなら、ITパスポートを飛ばして基本情報技術者講座から受ける」というのは、給付制度の恩恵を最大化する上でも、非常に賢い選択肢の一つですよ。

注意:事前手続きが必要です
特定一般教育訓練を利用する場合、受講開始の1ヶ月前までにハローワークへ行き、「訓練前キャリアコンサルティング」を受けて「ジョブ・カード」を作成する必要があります。一般教育訓練のように「明日からすぐ受講開始!」とはいかないので、早めの準備が不可欠です。

教育訓練給付制度による応用情報技術者への支援

すでに基本情報技術者を持っている方や、さらなるキャリアアップを目指す方にとって、「応用情報技術者(AP)」の取得は非常に魅力的な目標です。ITSS(ITスキル標準)レベル3に相当するこの資格は、高度なIT知識だけでなく、プロジェクトマネジメントや経営戦略に関する深い理解も求められる難関資格であり、企業からの評価も非常に高いものがあります。

応用情報技術者の対策講座も、基本情報技術者と同様に、教育訓練給付制度による支援の対象となります。多くの講座は、給付率40%の「特定一般教育訓練給付金」に指定されていますが、一部の長期的なカリキュラムや大学院レベルのコースなどでは、給付率が最大70%となる「専門実践教育訓練給付金」の対象に含まれるケースもあります。

応用情報技術者を取得することの最大のメリットの一つは、さらに上位の「高度情報処理技術者試験(ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリスト、ITストラテジストなど)」を受験する際に、「午前I試験」が2年間免除されるという特典が得られる点です。これは、長期的なキャリア形成において非常に大きなアドバンテージとなります。

ただし、応用情報技術者レベルになると、独学で挑戦する人も増えるため、ITパスポートや基本情報に比べて、教育訓練給付制度の対象となる指定講座の数はやや限られてくる傾向にあります。大手資格スクールなどを中心に、自分の通える範囲や受講スタイルに合った指定講座があるか、事前によくリサーチすることが重要です。このレベルの資格取得支援を活用することは、単なるスキルアップだけでなく、あなたの市場価値を長期的に高めるための戦略的な投資と言えるでしょう。

キャリアアップのステップ例
給付制度(40%給付)を使って基本情報技術者を取得

実務経験を積みながら、給付制度(40%〜70%給付)を使って応用情報技術者へ挑戦

高度試験の一部免除を活用し、スペシャリストへ

最大75%補助のリスキリング支援事業の活用

ここで、従来の教育訓練給付制度とは異なる、最近話題の「すごい制度」をご紹介します。経済産業省が主導する「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」です。「ニュースで聞いたことはあるけど、詳しくは知らない」という方も多いのではないでしょうか。

この事業は、その名の通り「リスキリング(学び直し)」と「キャリアアップ(転職)」をセットで支援するもので、条件を満たせば講座受講費用の最大75%(上限56万円)が補助されるという、破格の待遇が用意されています。

補助金の内訳と条件

  • 講座受講時:費用の50%を補助(上限40万円)
  • 実際に転職し、1年間継続就業した後:追加で25%を補助(上限16万円)
  • 合計:最大75%(上限56万円)

「ITパスポートのような初級資格でも使えるの?」と思われるかもしれませんが、実は一部のプログラミングスクールや民間事業者が提供する「未経験からのITエンジニア育成コース」や「DX人材育成プログラム」といったパッケージの中に、ITパスポートや基本情報技術者相当のカリキュラムが含まれていることがあります。

ただし、この制度を利用するためには、「キャリア相談を受けること」と、何より「転職を目指していること」が絶対条件となります。「今の会社に満足していて、単に自己啓発で資格だけ取りたい」という場合には利用できません。また、教育訓練給付制度との併用はできないため、どちらか一方を選ぶ必要があります。

「資格を取って、今の会社よりも条件の良いIT企業に転職したい!」という強い意志がある方にとっては、教育訓練給付制度(20%〜40%)を遥かに超える、最強の支援策になり得ます。対象となる講座や事業者は公募で選ばれているため、以下の公式サイトから自分に合ったプログラムを探してみることをおすすめします。

(出典:経済産業省『リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業』)

教育訓練給付制度とITパスポートの地域別支援

国の制度だけでも十分にありがたいものですが、実はお住まいの地域によっては、自治体が独自の予算で「上乗せ」や「全額支援」を行っていることがあるのをご存知でしょうか? これを知らずに国の制度だけを使ってしまうと、数万円単位で損をしてしまう可能性すらあります。ここでは、主要な自治体の驚きの支援策について詳しく見ていきましょう。

東京都はITパスポート補助金で実質無料

もしあなたが東京都にお住まいの方、あるいは東京都で働いている方であれば、あなたは非常にラッキーです。東京都は現在、デジタル人材の育成に対して極めて積極的な投資を行っており、その象徴とも言えるのが「デジタルスキル習得チャレンジ支援事業」です。

この事業の最大の特徴であり、他の制度を圧倒するメリットは、なんと受講料とテキスト代が「無料」になることです。国の教育訓練給付金が「受講料の20%が戻ってくる(=80%は自己負担)」であるのに対し、この事業を利用すれば、最初から受講料がかかりません。

東京都「デジタルスキル習得チャレンジ」の概要

  • 対象者:都内在住・在勤・在学の方で、デジタルスキルを身につけたい方(主に求職者や非正規雇用の方が優先される傾向にありますが、コースにより異なります)
  • 内容:ITパスポート取得コースやプログラミング基礎コースなどを、民間スクールと提携して提供。
  • 費用:受講料・教材費は無料。
    ※ただし、資格試験の受験料(7,500円)や、通学のための交通費、オンライン受講のための通信費などは原則として自己負担となります。

申し込みは「東京しごとセンター」などを通じて行う必要があり、人気が高いために抽選や選考となる場合もありますが、東京都民であれば真っ先にチェックすべき制度です。「お金がないから勉強できない」という言い訳が通用しなくなるほど、強力な支援策と言えるでしょう。

(出典:公益財団法人東京しごと財団『TOKYOデジタルキャリアフェア(デジタルスキル習得チャレンジ支援事業)』)

大阪府のITパスポート補助金は上乗せ支給

「東京ばかりズルい!」と思った関西の皆さん、安心してください。大阪府も負けてはいません。大阪府が実施している「大阪府スキルアップ支援金」は、国の教育訓練給付制度に「上乗せ」して補助を出してくれるという、非常に太っ腹かつ合理的な制度です。

具体的には、大阪府在住の在職者等が、厚生労働大臣指定の教育訓練講座(IT・デジタル関係)を受講した場合、国の給付金と合わせて受講費用の75%相当額まで支給してくれます。

【衝撃】大阪府民の負担軽減シミュレーション

項目通常の場合(国のみ)大阪府民の場合(国+府)
受講料(例:10万円)100,000円100,000円
国の給付金(20%)▲ 20,000円▲ 20,000円
大阪府の支援金(55%上乗せ)なし▲ 55,000円
最終的な自己負担額80,000円25,000円

このように、自己負担額が劇的に下がることがわかります。ただし、この制度を利用するためには絶対に外してはいけない条件があります。

【最重要】事前登録が必須です!

大阪府のスキルアップ支援金を利用するには、講座の受講を開始する前に、大阪府への事前登録申請を行う必要があります。受講を始めてから「知らなかった!申請したい!」と言っても、残念ながら手遅れです。
また、この制度は予算の上限に達し次第受付終了となる「早い者勝ち」の側面があります。大阪府にお住まいの方は、今すぐ公式サイトで最新の受付状況を確認してください。

(出典:大阪府『大阪府スキルアップ支援金』)

千葉県の若年層向けITパスポート補助金

千葉エリア、特に千葉市では、将来を担う若者をターゲットにしたピンポイントな支援が行われています。千葉市が実施している「千葉市資格取得支援補助金(個人向け)」は、主に15歳〜24歳の若年者を対象にしています。

この制度のユニークな特徴は、国の教育訓練給付制度が「講座の修了」を条件にしているのに対し、こちらはITパスポート試験などの対象資格に「合格すること」を支給条件にしている点です。合格すれば、受験料や登録料などの経費の2分の1(上限5万円)を補助してくれます。

この仕組みの素晴らしい点は、高額な講座を受講しなくても、独学で市販のテキストを使って勉強し、見事合格した場合でも「受験料」の補助を受けられる可能性があることです(※具体的な対象経費の範囲は年度により異なるため要確認)。学生さんや新社会人の方など、「スクールに通うお金はないけれど、独学で頑張って資格を取りたい」という層にとっては、受験料の負担(7,500円)が半額戻ってくるだけでも非常に大きなモチベーションになりますよね。

(出典:千葉市『千葉市資格取得支援補助金』)

神奈川県のItパスポート補助金と独自支援策

神奈川県や横浜市の場合、大阪府のような「誰でも使える大型の上乗せ補助金」というのは、現状あまり目立ったものはありません。しかし、「自分には関係ない」と決めつけるのは早計です。実は、特定の条件に当てはまる方に向けた、非常に手厚いセーフティネットとしての支援が存在するからです。

その代表例が、横浜市の「ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金」です。これは、横浜市内にお住まいの母子家庭の母、または父子家庭の父(ひとり親家庭の親)を対象としています。指定された教育訓練講座を受講した場合、なんと受講料の60%(上限20万円、下限1万2千円)を支給するという、極めて強力な支援制度です。

通常、国の一般教育訓練給付金は20%支給ですが、この制度を使えばその3倍の支援を受けられることになります。また、もし雇用保険の受給資格がなく、国の制度を使えない場合でも、この市独自の制度単独で60%が支給されるケースもあります。

このように、一見すると「自分の住んでいる県にはITパスポートの補助金なんてない」と思っても、「ひとり親」「求職者」「若年者」「中小企業従業員」といった特定のカテゴリや属性で探してみると、意外な支援策が見つかることがよくあります。諦めずに自治体のホームページや広報誌をチェックしたり、窓口で相談してみたりすることが、隠れた財源へのアクセスキーとなります。

(出典:横浜市『母子家庭等自立支援教育訓練給付金事業』)

教育訓練給付制度でITパスポートをお得に取得

ここまで、ITパスポート取得に関するさまざまな公的支援制度を見てきましたが、いかがでしたでしょうか。「こんなに使える制度があったんだ!」と驚かれた方も多いかもしれません。

最後に、あなたの置かれている状況に合わせた「最適な戦略」を整理しておきましょう。制度は知っている人だけが得をする仕組みになっています。ぜひ、ご自身に当てはまるパターンを見つけてください。

あなたにおすすめの戦略ロードマップ

  • 会社員で、まずは手堅く資格が欲しい人
    国の「一般教育訓練給付制度」を利用して、受講料の20%還付を目指しましょう。ただし、必ず「受講料2万円以上」の指定講座を選ぶことを忘れずに。
  • 東京都民・在勤者の人
    まずは「デジタルスキル習得チャレンジ支援事業」に応募して、受講料・テキスト代「完全無料」での受講を狙いましょう。これが最強の選択肢です。
  • 大阪府民の人
    国の制度に加え、必ず「大阪府スキルアップ支援金」への事前登録を行ってください。最大75%が戻ってくるチャンスを逃す手はありません。
  • 本気でエンジニアへの転職を考えている人
    ITパスポートに固執せず、最初から「基本情報技術者」講座(特定一般・40%給付)や、「リスキリング支援事業」(最大75%補助)を活用するルートを検討してください。結果的に、転職成功への近道となります。

最初の一歩を踏み出すのは勇気がいりますが、国や自治体は「学びたい」という意欲を持つあなたを全力で応援しています。まずはご自身が使える制度がないか、ハローワークや自治体のホームページで最新情報を確認することから始めてみてください。賢く制度を利用して、コストを抑えながら確実にキャリアアップを実現させましょう!

※本記事で紹介した助成金・給付金の要件、支給金額、対象講座などの情報は、記事執筆時点のものです。制度内容は年度ごとに変更されたり、予算の上限に達して早期に終了したりする可能性があります。申請や申し込みを行う前には、必ず厚生労働省、各自治体、または教育訓練施設の公式サイトで最新かつ正確な情報を確認するようにしてください。

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この記事を書いた人

当編集部は、「今すぐ生成AIスキルを身につけたい」という切実なニーズをお持ちの方へ、最適なプログラミングスクールをご案内する専門メディアです。大手プログラミングスクール、専門特化型スクール、オンライン完結型スクールの最新情報を調査して、実際の受講期間、カリキュラム内容、転職サポートの有無など、即戦力エンジニアになるために必要なすべての情報を検証済みデータとしてお届けします。編集メンバーには現役AIエンジニアが在籍。最新の技術トレンドと実務で求められるスキルセットを最優先に、正確な情報提供を心がけています。キャリアチェンジを急ぐ方でも最良の選択ができるよう、最新情報を発信しています。

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